中南米のひまじん。

不登校→大学院→青年海外協力隊→パナマ=ひまじん。スペイン語勉強中。そんな暇でしょうがないひまじんが、意識高いフリしてなんかする。

「どうやら僕のまわりはバファリン以上に優しさでできてるかもしれない」のこと

改めましてこんにちは。

3月のチキンこときくちです。

 

 

ということで27日に出国し、パナマへ向かう途中の僕に

ちょっとした不幸が集中砲火しておりまして

 

出国して経由地であるアトランタについた瞬間に

僕がやらかしまくったせいで

 

多くの方に

ご迷惑と不安と心配とかけてしまい

かつ

嘲笑と叱責と暴言を根拠の無い励ましを頂いて

道頓堀並みにどんよりしていたきくちでぷ。

 

ということで

 

「釈明」と「弁解」と「言い訳」と「言い逃れ」

を足して

「責任転嫁」で割ったようなことを書いておきたいと思います

 

『事件編』

まず

第一のやらかし

ロックアウト事件」

まぁ要するにオートロックのカードキーを部屋に置いたまま

外に出ちゃったよーって話です。

 

ところがどっこい小結ちゃん。

 

話はそんなに単純なことでは無いのです。

 

ことの発端は以下の通りである。

 

日本を旅立ち12時間後アトランタに到着した僕らは

重い荷物を抱えながらどうにかこうにかホテルに到着したのだが、

そのホテルの部屋が思っている以上にでかい。

入り口から端の壁まででんぐり返しが8回はできるくらい。

 

さらに面白いことに、その部屋の内側から隣の部屋に続く秘密の通路があったのです。

 

つまり、僕の部屋から扉を開けるとそこにもう一枚扉があり、

隣の部屋からその扉を開けると僕と隣の部屋がつながるのです。

そして隣の部屋の住人は一緒にパナマに行く人。

 

そんな部屋に泊まったことが無い僕はまぁ必要以上に浮かれ

隣の部屋に行ったりしたのです。

 

ここが全ての元凶であったことは言うまでもない。

 

隣の部屋に行き

「すげー!」

とか言ってると僕側の扉が閉まってしまう。

 

開けようとするがあかない。

なんだーあかないのかぁ。

(この時にはことの重大さがわかっていない)

 

しかたなく隣の部屋から廊下に出て僕の部屋に戻ろうとした時

やらかしに気づく。

 

あ、カードキー部屋の中だ。。。。

 

まぁ、ここまではよくある話、

ということで受付に行って予備のカードをもらう。

 

やっちゃいましたねー

なんて笑いながら部屋に向かう。

 

さて、普通ならここで物語はおわるのですが

 

ところがどっこいドキンちゃん

 

世の中と僕に付きまとうプチ不幸はそんなに甘くない。

 

扉が開かないのである。

 

ん?なんでだろう?あれ?んん?

 

不思議に思った直後、

僕に電撃が走る。

 

あ、ぼくちゃん内鍵しめてるやん。

 

 

。。。。説明しよう。

 

訓練所の生活でも鍵をせず呼び出しをくらいまくってた僕は

気づいたら鍵を必要以上にかける習慣を身につけていた。

 

ホテルの一室に入った時、その習慣が発動し、

(オートロックにもかかわらず)内鍵をしめ、

隣の部屋に行き、そして戻れなくなったのである。

 

つまり電子ロックに加え

物理的ロックもかけてしまっていたのである!!

(どどん!)

 

ということで

見た目は大人

頭脳は子どもの僕が

コナンに出てきそうな

見事な密室をつくりあげてしまった。というわけである。

 

そしてそこで慌てふためいていた時に

別の不幸が訪れる。

 

第二のやらかし

「戦力の半分を失っちゃったよ事件」

 

ふっとみたらズボンにくっつけていた

カラビナが外れておりスーツケースの鍵が

ぽろりんちょしていたのである。

つまり、2つ持ってきたスーツケースの鍵が

パナマに着く前に1つ帰らぬ鍵となってしまった。

 

キクチ君は鍵を2つ持ってました。

アトランタで1つ落としたので

残りはいくつでしょう?

 

この小学校の教科書的な現実を

受け入れ難いものの

 

ともかく無いものは無いのである。

いやむしろ、最初からあったっけ?と思うほど

飛ぶ鍵、跡を濁していなかったのである。

スーツケースは僕の全てであるため

それが開ける鍵が半分になるということは

すなわち

 

僕の戦力が半減することに等しい

 

かどうかはちょっとわからないけど

雰囲気的にはそんな感じ。

 

 

それはともあれ

チェックイン時にはめちゃくちゃ優しかった

受付のお姉さんにめちゃくちゃキレられて

どうにか最強のマスターキーを使い

部屋に戻った僕は(ちなみに内鍵だけでなく、チェーンをかけてたら詰んでいた。)

スーツケースの予備の鍵があることを確認して

一安心したのであります。。

 

さて、

その後寝る前にあることに気づく

 

『文明を捨てる羽目になるキクチ事件』

 

充電器・HDDなどの電子機器を入れた

袋がない。

飛行機の中でつかったのに。。。。

もしかして、、置いてきた。。。

海外において電子機器がなくなるということは

 

外部との連絡や・・・・・

 

ちょっと他には思いつかないけど

とにかく難しい年頃を迎える羽目になる。

 

ここまでくると

自分の神経というよりも

現実を疑いだす僕は

落ち込みながら現実逃避をするために

そそくさ、いそいそと

キングサイズベットの隅っこに逃げ込んだのでした。

 

 

『解決編』

 

朝起きると

先に空港に行った人から連絡が

 

「鍵がある。」

 

そしてそれはいかにも我が輩の鍵であった。

 

思いかけず

街角で初恋の人に会った時の感動の

半分くらい心臓が高鳴り

 

鍵をキープしてもらうことに。

といってもスタッフは預かってくれないので

空港内のある場所に隠してもらい後ほど回収する

手筈を整えてもらった。

 

ほんとうにありがとう。

 

 

そして一安心している時、

一緒にパナマに行く人が

 

テッテレー!

 

コード類が入った袋をだしてきた。

 

 

僕はその人にタバコ1カートン持ってもらっていたのだが

 

どうやら飛行機から降りる際

コード類を入れた僕のタバコの袋と

彼に持ってもらっていた袋を間違えていたのであった。

 

 

昨日無くしたと思った時に彼は寝ていたので

その事実に気付かないまま今を迎えたのでありました。

 

 

ともかく、

着いた途端

やらかし続き

 

戦力と文明と部屋を失いかけ

 

到着前にホームシックになり

着いてもないのにもう帰りたいと思っていた僕は

 

気づいたらもと通りになっていたのでした。

 

きをつけようね。

 

みんなありがとうね。

 

たぶん

まだやらかすかもしれないけど

たすけてね。

 

 

色々助けてくれたみんな。お礼は2年後に。

「さみしくなってもいい夜」のこと。

ぽん。

 

こんな大袈裟な音なんかしなかったけれど

それでも一つの大きな選択をするハンコを押した。

 

いわゆるJICAと僕を結ぶ契約書。

 

つまり僕はボランティア候補生からボランティアへと

法的に認められたわけです。

 

でもね

 

今まで僕は

別に誰かを救いたいとか

助けたいとか

無給でもいい!必要としてくれるなら!

とかそんな胃もたれと胸焼けと便秘になりそうな

ほど甘ったるいことは思ってなくて。

 

 

「なんで菊地は応募したの?」

 

何回か聞かれたけれど

 

考えて考えて

それでもうまく言えなくて

 

結局出た答えは

 

「ひまつぶし」

 

だって、そうでしょう。

 

絶対みんな今まで生きてきてあるでしょ。

 

熱く語るヤツをダサいって思ったり

必死に頑張ってるヤツをどっかで馬鹿にしたり

 

「おい、お前。いったい君はそこでなにをしてんの?」

 

なんて冷ややかに見たりする。

 

そういう人間の汚いところ。

絶対みんなあるでしょう。

いや、べつに共感はいらないか。

 

少なくとも僕はある。

 

 

他の人が熱く夢や人生を語るとき

どっかで馬鹿にして見下して

うわぁ、イタイなぁ。。。とか思って。

あると思うんだよね。

 

そう思われるのも嫌だから

 

だからあえて適当なふりをして

向き合ってないふりをして

「暇つぶしだよこんなもん」って

誤魔化してるふりをする。

 

誰かを卑下すること、

頑張ってるヤツを否定すること。

 

それを言うか言わないかは

七味が好きか、一味が好きか

くらいどうでもいいこと。

 

でも大事なのはそう思ってしまう

汚い自分がいるってこと。

 

見えないふりすることなんて

誰だってできる

熱く語るふりすることなんて

いくらだってできるんだもの。

 

 

でも、

心の奥ではきっと

そういう自分を冷ややかに見る自分がいる。

 

本当はそういうのに憧れてんじゃないの。

熱く語って、熱く生きて

人のために生きて

誰かの幸せを願いたい。

 

そう思ってんじゃないの?

つよがんなよ。びびんなよ。かっこつけんなよ。

 

って。

 

 

ああぁ

そうかもなぁ。

いや、そうだな。

 

どっかでみた

お金をせびってくる子どもたち

どっかでみた

家のないおっちゃんたち

どっかでみた

必死に国を変えようと頑張ってる人

どっかでみた

人のために生きる人

 

きっとそういう人たちの

エキスというか魂というか

よくわからないけどそういうのが

ちょっとだけでもきっと僕の中に

息づいている。

 

僕はどっかで

家もないけど僕にカップラーメンをくれたおっちゃんや

お金なくてご飯食べてないくせに、

さっき食べてもうお腹一杯だからって

自分と家族のご飯を僕にくれたインドのお父さんや

僕より20歳にもなってないのに

ハンガーストライキして国に訴え続けたあの人や

島を守るためにすべてを投げ捨てた島人に

 

僕はきっと憧れてたんだ。

 

そういう人に憧れて

そういう人を助けたいと思って

 

その一歩になればいいな

って思ってここにきたのかもしれない。

 

そんなことを最後夜に思って

少しだけ

さみしくなったのでした。

 

最後に自分に一言。

 

「おい。きくち。

てめーこそいったいそこでなにをしてるんじゃい」

「まっしろな世界と色づくことば」のこと。

こんにちは。

 

絶賛訓練中のきくちです。

 

毎週火曜日にワクチンを接種する

という日々を過ごして早3週間。

僕の体はちゃくちゃくとワクチンに蝕まれています。

 

 

相変わらず僕の日々は

朝早く起きて国旗掲揚し、

朝から寝るまで勉強づくしです。

 

人生で初めて、ボールペンを使いきり、ノートを使いきるという

貴重な体験をしております。

 

あぁ、なるほどね。こういうことか

勉強した充実感ってのは

 

スペイン語の面白さにわくわくしながら生きているわけです。

 

あ、でもスペイン語が面白い

というより、言葉を学ぶ事がそもそも面白い。

 

手話をちょっと勉強した時も感じたのだけれど。

 

 

日本語で普段生活していると

世界はとっても鮮やかで、色彩にあふれて

全てが僕の世界なわけですが、

 

全く知らない言葉を知るとき

世界はまっしろになるのです。

 

あれ、椅子ってなんていうの?

机は?本は?僕のなまえは?

 

世界がふっとそっぽ向いたように

一気に色彩を失うのです。

 

だけど、ちょっとずつ、

ちょっとずつ言葉を知ると、

これが「本」っていうものか。

これが「子犬」なのか

この机の色はこんな色だったのか。

 

世界に色が出てくるのです。

 

ちょっとずつ鮮やかになってくる

この世界にわくわくを感じながらも今日も

せっせと宿題をするのです。

 

手話だってそう。

ボディランゲージとは違う、一つのことば。

 

音なんてなくたってひとつのことば。

 

知らなかった世界が少しずつわかるようになっていく。

あぁ、言葉を学ぶというのはこんな感じだったのかな。

 

 

って生まれた頃の自分を思い出しては

にやにやしてしまう。

 

 

言葉は文化。

手話を学んでちょっとだけ

音のない世界の事を知り

スペイン語を学んでちょっとだけ

知らない世界をしる。

 

悪くないね。

 

そんな感じで僕の日々は続いております。

 

うん。

 

って感じでちょっとでもカッコつけないと

この収容所みたいな生活に耐えられないんだよー!!!

 

なにこの、分刻みで管理され、否応なしに注射される感じ。

僕が今まで必死に避けてきたことのベスト5が全て詰め込まれてますやん。

こちとら学部生の頃、インフルエンザ注射で泣いて

院に入学するときも予防接種ごまかしてきてるんだぞ!

 

とまぁ、注射はまだしもね

とりわけ一番許せない事。

 

なにこの「全体気をつけ!」の号令で

ザザっと衣擦れの音ともにみんなびっしりと立つ空気。

 

「気をつけ!」

(ザザっ!)

 

「休め!」

「ザザっ」

 

うん、ちょいまて!!

 

「休め」ってなに!?

全然休めないんですけど!!

 

立ったままなんですけど!みんな同じ格好してるんですけど!

もう一回言うけど全然休めませんけど!

 

いる!?その号令!?

というかだいたい、ダラッとしたら怒るのに

休めってどっちやねん!!

 

これはあれか。

休めって

「休憩」の休め

ではなくて

休めという名前のポーズをとれっていう

命令か。

じゃあ「休め」

じゃなくて

「足広げ!」とかでいいじゃん!

間際らしい名前で

ちょっと優しいふりするな!

デレツンか!このやろう!

 

というしょうもないことが

気になってしょうがないお年頃になってきました。

 

 

 

 

いや楽しいんだけどね。

 

そんな感じで今日、

ちょっとした仕事を忘れていて

大人の方に

「おまえふざけんなよ。」

って普通に怒られたのはここだけの話。

 

ちょっとだけ、大学院の

夕方に起きて、

なにもせずだらだらして

ただただぼーっとしてた頃が懐かしく思えます。