中南米のひまじん。

不登校→大学院→青年海外協力隊→パナマ=ひまじん。スペイン語勉強中。そんな暇でしょうがないひまじんが、意識高いフリしてなんかする。

「寝坊とヒッチとワクチン」のこと。

こんにちは。

もうすっかり12月。

いろいろと書きたいことがあるのです。

例えば、修論のこと。

 

でも今日は少しだけ

しょうもない話をしたいと思います。

 

 

 

あの、僕、来年から

きっと南米に行くのですよ。

パナマに行くのですよ。

(正確にはパナマは南米じゃない!みたいなツッコミは必要ないですからね。)

 

それで、JICAさんの方からですね。

必要に応じて

黄熱病のワクチンを打ち込んでこいという指令がだいぶ前に出されてまして。

でも一応、パナマはワクチン接種が必須ではなくて推奨だったので、

スルーしていたら

 

先日、お前も受けとけ。

と言われたんで受けることになりました。

 

さて、ここからが本題。

そのワクチンを得るための壮大な旅が始まるのです。

 

さて、説明しよう。

 

僕が住んでいるところは兵庫県加東市という

山奥で、下手すりゃ「人間帰れー」といわれてもおかしくない

もののけがたくさん住んでいるところです。

 

そしてワクチンが打てるのは、とある病院、ではなく

検疫所。一番近くて神戸にある検疫所に行くことにしました。

 

そしてめんどくさいことに、

そこでは、週に一回火曜日のみしかワクチンを打てません。

かつ、一つのワクチンで5人までしか打てず、予約が殺到。

またまた、めんどくさいことに黄熱病は生ワクチン(ちょっとおいしそう)

らしく、開封後1時間しか打つことができないのです。

 

つまり、僕は神戸の検疫所に指定された日と時間に着く必要があり、

遅れた場合は来週まで打てないという状況です。

 

さ・ら・に!

予約が取れたのは、JICAから指定された期日の前日。

つまり、それを逃したら次は一週間後。期限に間に合わない。

 

これはまさしく絶対に遅れられない戦いなわけです。

 

 

さて、

もう一つ。

僕の住んでいるところから神戸に行くためには

かなりめんどくさいわけです。

 

家(と言っても寮なので大学の敷地内)から

大学の送迎バスに乗り、とある高速のPAまで行きます。

そしてそこから高速バスに乗り込み神戸を目指します。

 

そのバスも一時間に一本とかそういうレベルなので

乗り忘れはゆるされない。

しびれる戦い。

 

しかし、検疫所に指定された時間は14:15

 

ふ。なんだ余裕の戦いじゃないか。

 

予約の段階で勝利を確認した僕は、

前日の夜中まで修論をせこせこしたのでした。

 

そして寝る前に時間を調べておきました。

 

ふむふむ。

 

余裕をもって着きたいから

10時10分の大学のバスに乗って

10時40分の高速バスに乗ろう。

そしたらお昼前にはつくな。

 

万が一!

万が一寝坊しても

12時10分のバスに乗って

12時40分のバスに乗ろう。

 

13時30くらいにはつくな。

 

これがデットラインの時間か。。

12時だろ。うん。

余裕余裕。

 

目覚ましは9時にセットして

意識高い感じで朝を迎えてやろう。

 

むふふ。

 

 

ぴぴぴぴ、ぴぴぴぴ、ぴぴ・・・しーん。

 

朝、目が覚めて最初に出た一言。

 

「ふざけんな」

 

時刻は12時45分。

 

お前マジでふっ飛ばすぞ。

 

この世に神も仏もありゃしねぇ。無慈悲な現実だけだ。

 

てか、みんなあるよね?この経験。

あれ、目覚ましなった!!??ってやつ。

あれってさ、絶対何か人智を超えた力で目覚ましの音消しただろ。って思うよね。

絶対鳴った記憶しないから。

(まぁ、だいたい後々あ、鳴ってたかもって思い出すのだけれど)

とりあえず、キリスト教でいう七つの大罪に寝坊を加えるべきだと

僕は提案します。

 

とまぁ、散々な八つ当たりをしながら慌ててテンパった僕は、

とりあえず検疫所に電話。事情を説明すると、

 

検疫所:うーん。。。じゃあもう来週来てもらっていいですか?

僕:え、あの、今日打たないとまずいんです。。。

検疫所:そんなこと言っても間に合わないとどうにも。。。

 

(この段階で14時15分に間に合う可能性は限りなくゼロ。

一般人が木だけで火を起こすくらい、無理じゃないけどほぼ無理な状況)

 

僕:何時まで待ってもらえますか?

検疫所:生ワクチンの性質上、14時15分から1時間後の15時15分。手続きを踏まえれば15時がタイムリミットですね。

僕:15時、ですか。。。

 

ちらっとバスの時刻表を見る。

13時5分大学のバスに乗ると

13時40分神戸行きのバスに乗れる。

 

神戸の到着時間は・・・・・・・・

・・・・14時35分!!!

 

いけるーーーー!!!!!????

のか・・・???え、どうなんだろ。。。??

 

んーーーいけーーー!!!

 

僕:行きます!!!!!

 

 

目にも止まらずスピードで準備をして

大学のバスに飛び乗りPAへ。

 

あれ、ちょっとまて

しかし。冷静に考えると無理じゃない?

 

理由①

そもそも14時35分に着いたらタイムリミットまで25分

ん?検疫所までの移動時間は?電車で最速20分。

猶予は5分。ギリギリやん。

でも

乗り継ぎ悪かったら無理やん。つかバス遅れたら詰みやん。

つか検疫所の立地知らんやん。やっぱ無理ぽ。

 

理由②(これが最大の理由)

検疫所はなぜか支払いが現金ではなく、収入印紙のみである。

そしてその収入印紙は検疫所では売ってない。したがって郵便局に行く必要がある。

いや、最速で5分しか余裕ないのに郵便局いけるわけないじゃん。うん、無理ぽ。

 

 

おもむろに電話。

僕:あの、ちょっと時間が本当にギリギリなんで、

その、もしできたら、なんですがワクチン接種後に収入印紙を買いにいくっていくのは

ありですか?

検疫所:あっはっはっはっはっはっはっは!(本当にこんなに爆笑された)

僕:お!好感触!?!?

検疫所:ナシです。

 

ですよね。ちーん。

 

 

ということで僕のワクチンへの道は閉ざされた

 

かのように思われた。

 

ただ一つの道を除いて!

 

チョマテヨ!

 

だいたいさ。神戸行きのバスが14時40分発じゃん。

で、今14時15分くらいなわけ。

 

ってことはだ、今すぐ出ればその分が余裕となるわけじゃん。

何もバスをここでぼーっと待つ必要もあるまい。

 

。。。。うん。そうだね。

 

ヒッチハイクじゃー!!!

 

ということでとある社PAという辺鄙なところで

ヒッチハイクを開始。

ボードも何も持ってないのでひたすら声かける戦法。

止まってる車にロックオン!

そのままガラスにノック音!!

ビビる運転手に頼みコーム!

すぐに断られ落ち込ーむ!(ラップ調にね)

 

ところが何人目かのサラリーマン。

僕:あの、すいません。神戸行きませんか?

サ:行きますよ・・?

僕:あの。本当すいません。のっけてください。

サ:いいですよ。

僕:マジっすか!ありがとうございます!

サ:ただし・・・

僕:ただし・・?

サ:僕、飛ばしますよ(どやぁ)

僕:最高っす(にやぁ)

 

てな訳で

飛ばし屋サラリーマン(この人も会議に遅れそうみたいでした)の

車に乗り込み

なんと14時15分には神戸に!はっや!!

 

そのままタクシーに乗り込み

 

検疫所まで!郵便局寄りながらお願いします!飛ばしてください!

 

ぶーん

 

14時40分。

無事ワクチン接種しましたとさ。

 

ちなみに、ワクチンは肩付近に打つのだけど

打つときに、はい手を腰に当ててーって言われて(打つ場所を見せるため)

姿勢よくするのかなって関係ない方の手を腰に当てたら

そっちじゃないよ。って言われて恥ずかしかったのは

ここだけの話。

 

 

てな訳で

そんな1日がありました。

本当に奇跡の連続と

幸運と人の優しさによってどうにかなりました。

助けてくれた方ありがとうございました。

 

 

ま、そんでもって今朝、

修論でやらかしたので

教授に頭下げてきました。

その話はまた後日。

 

とにかく感謝と謝罪で常に頭が上がらない日々を生きる

きくちでした。